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第28回 インビラインって本当に目立たないの? 〜ワイヤー矯正との違いと患者さんの実感から徹底検証〜
「マウスピース矯正って、目立たないんですよね?」初診相談で最も多くいただく質問のひとつです。“透明なマウスピース”という言葉の印象から、「つけていても誰にも気づかれない」というイメージを持たれている方が多いようですが、実際のところはどうなのでしょうか。
今回は、当院で治療中の患者さんの体験談や写真をもとに、「本当に目立たないのか?」というテーマを掘り下げてみたいと思います。加えて、従来のワイヤー矯正(ブラケット)との比較も行いながら、装置の“見た目”について解説します。
■ インビザラインは「ほとんど気づかれなかった」という声が多数
当院でインビザライン治療を行っている患者さんの多くが、「周囲から矯正していることを指摘されたことがない」、「言うまで気づかれなかった」とおっしゃいます。特に学生さんや接客業の方にとって、“見た目に影響が少ない”というのは非常に大きなメリットのようです。
ある20代女性の方は、接客業をしているにもかかわらず「装着していても誰にも気づかれませんでした」と話していました。別の男性会社員の方も、「営業先で矯正をしていることに全く気づかれず、説明したときに驚かれました」とのこと。そういう意味では矯正治療に意識がいかないある意味普通の人にはインビザラインが入っていても気づかれないレベルだということだと思います。
■ ワイヤー矯正(ブラケット)との見た目の違い
ワイヤー矯正では、歯の表面に金属またはセラミック製のブラケットをつけ、そこにワイヤーを通して歯を動かします。透明なブラケットや白いワイヤーも登場してはいますが、それでも笑ったときや会話中に“装置がついている”ことは明確に分かります。とくに光の反射や写真撮影時などには、装置が強調されてしまうこともあります。以前のメタル製のブラケットが主流だったときに比べると圧倒的に目立たなくなりましたが、それでも今のワイヤー治療の装置も目立つか目立たないかとの話になると目立つというのが実際のところです。
一方、インビザラインは透明なマウスピース型で、歯全体を薄いプラスチックでカバーする構造のため、近距離で見ても装着していることに気づかれにくいのが特徴です。
マウスピースをはめた状態でも目立ちにくいので、結婚式や記念写真でも安心して笑えるという利点があります。
■ ただし「まったく見えない」わけではない要素も
インビザラインの“見た目”に関して、以下のような点も知っておいていただくと良いでしょう:
- アタッチメント:歯の動きを効率的にするため、歯の表面に小さな樹脂(コンポジットレジン)を貼り付けます。歯と同系色の材料なのでほとんどみえないのですが、マウスピースを装着した状態だとマウスピースの厚みに変化がある分近くから見ると全く見えないということはありません。
- 顎間ゴム(ゴムかけ):咬み合わせの調整のために上下のマウスピース間にゴムをかけることがあります。ゴムをつけていると状態で口を開けるとゴムが見え、たまにゴムが唾液にみえて嫌だとおっしゃる方もいらっしゃいます。
- マウスピースの反射:マウスピースは透明なので目立たないのは間違い無いのですが、表面がツルツルで光をよく反射するという性質があります。本当の歯の表面もツルツルですが光の反射の仕方が全く異なります。ちなみに私はこのマウスピースが反射する性質からテレビの画面に写っている芸能人がインビザラインをしているのを見つけるのが得意だったりします。
■ 実際の写真で比較(アライナー装着 / 装着なし)
当院の歯科衛生士の何人かが現在矯正治療を行っており、彼女たちに実際にマウスピースと顎間ゴムを装着した状態とマウスピースを外した状態の写真を取らせてもらいました。本人曰く、表面の乾燥状態によってもマウスピースの目立ち方は変わってくるそうです。
■ まとめ:生活を変えずに矯正したい方には最適な選択肢
「矯正したいけれど、装置が目立つのがイヤ」、「仕事柄、人前に出ることが多いので装置が気になる」、そんな方にとって、インビザラインは非常に相性の良い選択肢です。目立たないから、仕事や学校生活を変えることなく始められる。それがインビザラインの大きなメリットの一つです。
もちろん、歯並びの状態や治療内容によって、使用する装置やアタッチメントの数には個人差があります。ご自身にとって「どのくらい目立たないのか」を確認したい方はお試しのマウスピースを製作して実生活で試していただくことも可能なので、カウンセリング時にぜひご相談ください。
当院では、初診時に治療の可否や装置の選択についてしっかりとご説明し、ご納得いただいた上で治療をスタートしています。
「見た目が気にならない矯正治療」をご希望の方は、お気軽にご相談ください。