Dr.ブログ
バンコクで開催されたAPAC Invisalign Summitに参加してきました

先週、タイのバンコクで開催されたAPAC Invisalign Summit 2024に参加してきました。
このサミットは、アジア太平洋地域でインビザライン治療に取り組むドクターが一堂に会する大規模な学術イベントで、各国のインビザライン・ファカルティや臨床経験の豊富なドクターによる講演、ディスカッションが行われます。
私自身もインビザライン社のファカルティを務めておりますが、改めて各国のドクターがどれほど熱心にマウスピース矯正に取り組んでいるかを肌で感じることができる貴重な機会でした。
最新の臨床ノウハウと、各国の“工夫”
サミットでは、各国の臨床家による講演が多数行われました。
骨格的な不正咬合に対する対応や、成長期の患者さんへの工夫、マウスピース矯正での歯根コントロールをどのように実現するかなど、非常に実践的な内容ばかりで、聞き応えのある講演ばかりでした。
もちろん全ての国で保険制度や患者背景は異なりますが、「患者さんにとって負担が少なく、よりよい治療結果を目指したい」という思いは世界共通であることを再確認しました。
自分自身の臨床を見つめ直す機会に
日本でもマウスピース型矯正装置(インビザライン)による治療は年々広がっていますが、“ただ装置を渡して終わり”ではなく、計画から装着指導、リカバリーの判断まで、治療全体の質をどう高めるかがますます問われてきています。
今回のサミットでは、私自身が日頃大切にしている「適切な診断」と「計画通りに歯を動かす仕組みづくり」の重要性を、再確認することができました。
サミットは情報だけでなく“つながり”の場でもあります
会場では、以前からSNS等でやり取りをしていたアジア各国のドクターとも直接お会いすることができました。
普段の診療ではなかなか出会えない先生方と、臨床や教育について語り合う時間は本当に貴重です。
数年前に同じような国際カンファレンスで出会った先生が、今回は登壇者として素晴らしい講演をされていたのを見て、「自分ももっと頑張らなければ」と気持ちを新たにしました。
学んだことを、日々の診療に
学会や講演会に参加すると、つい知識や技術的な内容ばかりに目が行きがちですが、最終的にはすべて“患者さんにとってより良い治療を届ける”ためのものだと、私は思っています。
これからも、新しい技術や考え方を吸収しながら、患者さん一人ひとりの背景や希望に合わせて最適な治療を提案できるよう、日々の診療に取り組んでまいります。